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執筆者の写真Rumi

犬の立場に立って考えてみる




人間関係を円滑にするには、相手が何を欲しているか、相手の立場に立って考えるのが重要な鍵になります。

相手が動物の場合でも全く同じでしょう。犬と楽しく生活するには、犬が何を求めているか分かれば、すんなりと良い関係が築けるはずです。

しかし、犬が本当に自然な状態で、どういう思考をするのか知るのはなかなか難しい。なぜなら、常に人間の意向がその生活環境に入ってくるからです。

1. リードを引っ張るのは問題?

お散歩の時、リードを引っ張ってしまう。犬に引きずられるように歩くのは辛いものです。多くの人がこの「引っ張り」に悩まされ、ドッグトレーナーに訓練を依頼する飼い主も多いと思います。


しかし、これは本当に「問題行動」でしょうか? 問題だと思っているのは人間の方で、犬はなんら問題と思っていないでしょうから、犬にとって引っ張ることをやめる必要はないわけです。引っ張ることが問題であると犬に認識してもらう為に、多くのトレーナーはリードショックを取り入れています。引っ張ると首に嫌悪刺激が掛かる、つまり犬にとって問題となるわけです。


2. 「引っ張り癖」ってなに?

そもそもリードを付けるのは人間都合であって、その上リードが1.2メートルと非常に短い。もしそのリードが100メートルだったら引っ張れないので「引っ張り癖」なんてレッテルを貼られることも無いのかもしれません。つまり、犬に「引っ張り癖」があるのではなく、ある一定の距離内で(または人間の真横で)一緒に歩いて欲しいという人間の欲求に合致しないだけなのです。そんな人間の望みが犬に受け入れられないのは、犬にとってはその位置を保って歩くのは非常に不自然なことなのかも、また何の利益も面白味もないのかもしれません。もし犬に脚側で歩いてもらいのなら、犬にとって脚側で歩くことが自然であるか、不自然であってもそうすることで何らかの利益が得られるものでなくてはならないのです。


3. 人との犬との適切な距離とは?

仮に犬と人間との適切な間隔が半径30m以内だとしましょう。そうしたら30メートルのリードだと引っ張らない訳です。もちろん街中で30メートルのリードでお散歩は不可能ですし、広い場所でも30mのリードを捌くのは至難の業です。


双方の利害を鑑みた適切な距離とは、

  • お互いに不快感を感じない

  • コミュニケーションが円滑に行える

  • 他者の妨げにならない

他にも考えらえるものを自分なりに挙げてみてください

そしてもちろん、この距離内に犬を拘束するのではなく、犬の自由意思でとどまってもらうのが動物福祉にも沿う事になります。


4. コミュケーションを円滑に素早くするには

飼い主が望むことが犬も望むことであれば、双方の利害が一致し、何ら問題は起こらないはずです。では、犬に自分が望むことをあたかも犬自身が望んでいるかのようにしてもらうにはどうしたらいいでしょうか? それはあれこれ手をまわして賄賂をたんまり払わなくてはいけない事になりそうな予感もします。


手っ取り早いのは、犬が好んでする行動の中から、自分が好きな行動を抜き取って一緒にする方法です。それが自分の意向にピッタリ合致していなくても、少し手加える事で、双方の希望に合うものに変化させることが出来るかもしれません。これがいわゆる、相手の立場を配慮したコミュニケーションです。


もし今あなたが愛犬とのやり取りに困っているなら、愛犬をよく観察し、愛犬が欲しているものが何かをまず探ってみる事をおススメします。



 

ドッグパルクールは、犬とハンドラーの円滑なコミュニケーションを必要とします。

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