犬の信頼を得て良好な関係を築き、的確なコミュニケーションを取っていくことは、ドッグパルクールをするうえで欠かせない事です。これは、ドッグパルクールだけでなく、犬との生活を潤滑に楽しくするためには必要不可欠な事です。
ではどすれば良い関係を築くことができるのでしょうか?
◆上下関係を重んじる独裁者にはなるな!
飼育された狼の観察から打ち立てられた「アルファーシンドローム」。犬にはリーダーが必要だという考え方は、研究当事者があれは間違いだったと発表した後も根強く残っています。未だに犬を前にして、上下関係を作らねばとか、犬のリーダーにならねばと悪戦苦闘する飼い主は後を断ちません。
百歩譲って、家族に迎え入れた新参者を導き、新しい生活のルールを教えていく指導者が必要だとしても、その指導者が「独裁者」なら、迎えられた犬にとっては地獄のような生活になるでしょう。
よき指導者とは、
相手を正しく理解する観察力を持つ
思慮深くコミュニケーションが取れる
適切なソリューションを提示できる
お分かりのように、一方的に命令してしまうことはないし、必ず相手の理解を得て物事を進めていくでしょう。つまりそこに必要なのは、力でねじ伏せた上下関係ではなく、相手が信頼してくれる指導力なのです。
◆信頼を得るには
では、どうやったら信頼が得られるのでしょうか? 優しく接すればいい、愛情を掛ければいい、などの抽象的な事ではないはずです。なぜなら、優しく接するってどうする事?どのくらいの愛情を掛ければいい?どんな愛情をどうやってかけるの?と聞かれると答えは出てこないでしょう。 それで本当に信頼を得られるのでしょうか?
信頼はどこに置かれるかを考えると答えが見えてきます。
予測を裏切らない事。これが信頼できる一番のカギではないでしょうか。優しく撫でても、美味しものを沢山並べても、予測を裏切ることがあれば信頼を得ることは出来ません。犬が何を期待しているのか、犬が本当に望んでいるものを知ることが信頼を得る近道ではないでしょうか。飼い主の主張を告げる前に、犬が望んでいることを知り、ここでもまたよき理解者になる事がとても重要となってきます。
◆犬の意思を尊重する
どんな時も犬が何か意思表示したらそれを汲み取ってあげる。自分の意思が必ず尊重してもらえることほど安心することはありません。
例えば歯科医院での 歯の治療「痛かったら手を挙げてくださいね」の一言で不安がかなり軽減ができます。手を上げたらやめてくれるんだ、痛い思いをしなくてもいいんだ。これはたとえ必要な治療を行う上でも一方的に進めるのではなく、患者参加型で患者が手を挙げる事で患者主導型の治療を進める事で不安や恐怖を軽減することが出来るのです。
これと同じ安心感を犬にも持ってもらうことで、不安や恐怖心を減らすことが出来ます。つまり、犬主導型のイベントにすることで、参加するか、実行するか、それとも取りやめにするかは犬がいつでも意思表示できるようにし、その意思を必ず尊重することで犬の信用を得ることが出来ます。信用は数回のイベントで得られ持続するものではありません。日ごろから些細なことでもいい関係を築きつつ、コツコツと信用貯金を貯め続けるのがゆるぎない信頼を得られる近道です。。
◆交渉の余地はある
犬の意思を尊重するばかりでは、犬がやりたくない事でどうしてもしなくてはいけない事が出来ないのではないかと思われる方もいるでしょう。
犬は不安や恐怖心をぞり除いてあげるだけで、大概の自然な行動は躊躇なく出来るようになります。まずは犬の「怖い」「不安だ」という心の声にしっかり耳を傾け、その気持ちを作っている原因を取り除いてあげるようにしましょう。怖いまま、不安なまま、我慢しとろ、慣れろでは、あなたは犬から信頼される存在にはなりえないからです。
犬の絶大な信頼を得て、良好な関係と的確なコミュニケーション力を磨きましょう。その後です、交渉を試るのは。そこから一緒に作り上げる生活がはじまるのです。
ドッグパルクールは、犬とハンドラーの円滑なコミュニケーションを磨きます。
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